Naoto Kimura

2016.11.13

JHAを知っているわけがないんだよね。という話

あ、全然JHAをdisる記事ではありません。

単なる分析記事です。

友人のBelle代表の飯田君が珍しくこんな記事を。

Belleの若いアシスタントとご飯を食べに行ったのですが、こんな話題になりました

飯田「今年のJHA誰が取るんだろうね?」

アシスタント「なんですか?それ」

え?

JHA知らないの?

僕は本当に驚愕しました!

僕がお店を出す前に在籍した2店舗は
両方ともJHAの審査員をするような人が社長のお店

若い時から憧れの賞です。

お前ら、美容師なのにJHA知らないってどういうことだよ!

その後30分JHAについて長々と語ったことは言うまでもありません。

じゃ
お前ら知ってる有名な美容師言ってみろ!

air木村さん
ocean高木さん
vetica内田さん
Anzie久保さん

とか‥

お、おう‥
それは凄く分かるけど‥

そこに僕らが神と崇めたスーパー美容師達の名前はなく

むしろBelleオーナーである自分の名前も上がりませんでした

出典… http://s.ameblo.jp/iidayon/entry-12218712827.html?timestamp=1478954915

なるほど。

まず…

JHA(ジャパンヘアドレッシングアワード)とはなんぞや?

ABOUT JHA | JHAとは
設立

『Japan Hairdressing Awards(JHA)』は、『BRITISH HAIRDRESSING AWARDS』を参考とし、1990年から日本で発足されました。『BRITISH HAIRDRESSING AWARDS』とは、1985年にスタートし、その年の英国美容界においてすばらしい才能と卓越した業績を残したヘアドレッサーを評価し、賞賛し、その名誉として”賞(アワード)”を贈るもので、英国美容界の年間行事で最も権威ある催しとされています。

趣旨

美容業界の発展・繁栄に寄与するために、Japan Hairdressing Awards(JHA)と呼称するイベントを開催し、年度ごとに顕著な創作活動をした美容技術者を部門別に表彰し、業界の活性化を計り、優れた若き技術者を国内外で活躍できるチャンスを与えること。

活動内容

国内の美容専門誌にクレジット入り(名前)で発表された作品及び一般公募作品を対象とし、各部門ごとヘアドレッサーごとに作品をファイル、評価し、優れた才能にスポットをあて年間を総括して”賞(アワード)”を贈り、ヘアドレッサー達の将来性を祝福する1年間のロングランのイベント。

出典… http://www.j-h-a.com

というものです。

当然僕も知っていますし、素晴らしい祭典です。

(自分自身も毎年記事で触れています)

まず何故、僕は知っているのか?考えてみる

そう、なんで僕は「JHA」を知っているのでしょうか?

僕は両親が美容師であったことから、学生時代には毎月鬼の様に業界専門誌を送ってこられていました。

当然、「やるなら1番になりたい!」と思っていた自分は「業界誌に載る」という事はそういうのに近づくと思っていました。

よって、読み漁り、調べ、実際に行き、そういったサロンで働きたいと思う様になるわけです。

なので当時はそういったいわゆる「雑誌」というところで情報収集を盛んに行っていたわけです。

そして「知る」

そして、その作品などにも感動を覚えて「自分も創れる様になりたい」という欲求が生まれる。

そして、今に至ります。

当時はスマホなど存在もせず、ガラケー、iモードでした。

ドット出まくりのスクリーン。

物理的ボタンのダイヤルパッド…

今じゃ考えられないすね。

すなわち…

「情報の入り口が極端に少ない時代」

という事ですね。雑誌しかないんだから。

そっからたったの数年でスマートフォンが出現します。

「そこには何でもあった」

単純に言えばただそれだけ。

今や、調べれば何でも出てくる。

「あれもこれも素晴らしい」

色んな世界の色んな考え方、表現の仕方の到来により、価値観の変化や、多様化が一気に進んでいきます。

そして…

「圧倒的に雑誌を読まなくなった」

悲しい事ですが、それが現実。

前に若い美容師さんにインタビューした時に問うた事があります。

「雑誌に載りたいんです!」

「雑誌を買ってるの?」

「いいえ。買ってません。」

「自分が買っても読んでもないものになんで載りたいの?」

「………。」

こんなやりとり。

いわゆる「惰性」に近い感性で「やりたい!」という気持ちを捻り出しているわけです。

これではモチベーションも続かず、パフォーマンスを発揮する事はできません。

じゃあどの様にして、こういった世代にクリエイティブの素晴らしさを伝えていったらいいんだろうか?

簡単な話…

世代に合わせた時代のツールを使いこなす事によってそれが可能になる

という事にはなりませんか?

端的に言うと、そういった祭典やイベント。

業界にまつわるニュースなども…

「WEBに強くなればよい」

と言う事ですね。

「いつも情報が流れてくる」

「否が応でも目に飛び込む」

「興味が湧く」

「素晴らしさに気づく」

「出てみようかな」

「ダメだった」

「悔しい」

「またやる」

と…

今現在は…

「いつも情報が流れてくる」

「否が応でも目に飛び込む」

「興味が湧く」

この3点に弱くなっている現状があるから、なかなか知られないのでは?

なんて思ったりします。

それぞれがそれぞれの良さを発信している現在。

本質的に素晴らしいものはセンシュアスに響いてくるわけですから、目に飛び込んでくれば同じ美容師ならば良さはきっと気付くはず。

そんな感じに思います。

なので今現在、建設的に考えてゆくならば…

「WEBにも強くないといけないんだよねぇ。」

という思考になって然るべきなのではないでしょうか?

業界的にもいろんな考えがあり、閉鎖的になる部分もわかるし、職人のこだわり、思考…

そんなのも自分自身もそうであるわけなのでもちろんわかります。

ただ、その時代時代に合わせて柔軟に対応をしていく必要性というものは間違いなくあり、こういった話でもそういう歪みが生まれている様な気がします。

もっと単純に考えると…

「JHAにまつわるドラマ」も多々あるわけで、そういったドラマをWEBで表現するだけでも更に広まるし伝わる。

情報収集源が変わればそれに対応し、文化を繋ぐ。

そういったプロセスを踏んでいけばいいだけなんじゃないかなー?と改めて。

airのキムとは同じ店の同期
20年来の付き合いで今でも親友なんだけど

昔から言っていたこと

「インターネットも使えない美容師は自然に消えていくよ」

もう何年前か分からないくらい前
その頃はまだSNSという言葉すら世に出ていない時代

アシスタントなのにもかかわらず
携帯ばっかりイジってスタイリストに怒られていた木村の言葉

あいつはこの事を言ってたんだ

今はよく分かります。

出典…http://s.ameblo.jp/iidayon/entry-12218712827.html?timestamp=1478954915

なんか…

・アシスタントなのにもかかわらず
携帯ばっかりイジってスタイリストに怒られていた木村の言葉

この文言って今でも普通にありそうですよね笑

まずその辺から柔軟になってみるのもよいのかもしれません。

なんでもできなきゃいけない時代になってきているわけですから、その辺の価値観から。

自分自身も固いところは多々あり、こういうのを鑑みて考えていかないとなぁ。

と思うばかりです。

僕は…

「JHA」

若い美容師の方達にも知ってほしいけどなぁ。

JHAアンバサダー

みたいなのができればいつでも立候補しますよ笑

ただ、僕はまだまだJHAとれる様な美容師ではありませんが…苦笑

そんなこんなで考えさせられた朝のひと時。

まずはホームページから閲覧してみてはいかがですか?

JHAオフィシャルホームページ

(エピソードをくれたBelle代表飯田君のブログ)

Category : コラム