Naoto Kimura

2016.8.21

スタイリストになるのが恩返しというわけではないよ。と

たまにバックルームとかでアシスタントと話してて…

「何の為に頑張ってるの?」

と、問うと…

「お世話になったので恩返しの為に」

という声を聞く事があり…

その返し方のプロセスとしては…

「スタイリストになる事」

みたいな感じで、スタイリストになる事が恩返しのゴール的なニュアンスになっている様な節があって…

議論する事があります。

個人的な話をさせていただくと…

そういった「恩返し的価値観はもちろん大事」という事は無論の事ではあるが、まず…

「スタイリストになってからが恩返しのスタートやで」

と思います。

現代論からすると外れるかもしれませんが、恩返しフレーズが出る時点で現代的でもないので絡めて言うと…

アシスタントやっている間はいわば、「勉強中」という事であり、人力分の貢献度はあれど、1人で売り上げをたて店に還元しているわけではありません。

いわばその現状では会社はその人達に投資を行っているわけで、そこから育ち、1人で自立し、沢山のお客様に囲まれつつ、組織の中で最大限のパフォーマンスを発揮してもらう事こそが恩返しであり…

何より…

まず自分が豊かになり、幸せになる事

が1番の恩返しだと思います。

アシスタントの生活はもちろん厳しい。

それを乗り越えた時には、お客様と対面した時に必ず満足頂ける技術を備えている事はもちろんの事、その上で…

「自分が豊かになり、幸せを実感している」事が大事だと思うんです。

その上で、ここにいて良かった。

もっと下の子にもそうしてあげたい。

そういった価値観が広がる事こそが望ましい。

僕はそんな風に思います。

これって古いのかな?

少なからず自分はお世話になったからには、自分も死ぬほど幸せになりながらも、会社や下の子にも幸せになってほしい。

その幸せの形は様々かもしれませんが、まずは結果を残せる様にする事、不安を与えない事が大事な様に思うんですよね。

またそういう声を受けながら自分も一歩一歩進んでいきたいと思います。

Category : コラム