Naoto Kimura

2016.1.20

どんな「女(ひと)」作りを目指してるのか言葉に出せる?

バックルームでの一コマ。

「作品撮り」に関して質問というか…

「仕上がりに関してどうですか?」

みたいな事を言われる事が多いのですが…

「よくわからない」

んですよね。

・ここをこうやったらこう見える

・こうしたらこうなる

・ここはこうやって…

という事は言えても…

「その人自体が何をどうしたいのかが明確でないパターンが多い」

のです。

漠然と…

「うまくなりたい」

みたいな感じで思うだけでは上手くなりようもなく、我々がこういう職業にいるのはある種…

*こういう「女(ひと)」を作りたくて技術を学んでいる

様に思っていて、学んできたテクニックの1つ1つを自分脳の中で嚙み砕きパズルのピースを埋める様に作り上げているだけにすぎず…

そのパズルの…

キャンバスの絵

が描けてなかったらパズルも埋めようがない。

そんな感じに思うわけなんですよ。

どんな「女(ひと)」を表現したいのか?言葉に出せますか?

そう質問するとなかなかズバッと言葉に出して思想を語れる人がいない。

それなんじゃないの…

と、いうと…

スマホに向かって真顔で見て考えている某女史。

お、おう…

「あるんですよ!あるんですよ!!!」

と、言ってヴィジュアルを見せてくれるんだけど…

「いや、だからこれはどういう”女(ひと)”なのよ?」

と、言うと…

「う〜ん。。。」

と唸る。

いや、こういったケース結構あるんですよ。

僕の場合ってハイパー明確だから、描いているビジョンに向かって真っ直ぐで一切の迷いがない。

「いや、だって僕はこういう”女(ひと)”が作りたいから。キラリ」

そういうのって美容師を続けていけるモチベーションの1つというか、自分にとっては大きなポイント。

僕の中では明確に作りたい女性像が存在していて…

・ポジティブ

・さりげなさ

・意志の強さ

・気高さ

・誇り

みたいなキーワードが目まぐるしく頭の中で回り、想像してゆく。

そして、作ってみた時に…

「違う!こうじゃないんだよ!!!もっと!!!」

みたいなものが出てきて勝手に反省しだすし、そこに足りないテクニックがあるからそこを追求しようとする。

そうして技術も生まれたり、表現の仕方まで変わる。

かつてのブログではチャラついた文言を使いまくっていた自分もエントリーによっては文体がガラリと変わっているのはそういった背景もある。

いや、そりゃ「意志の強さ」だ「気高さ」だー。

と、言ってる人が…

「チャオ☆」

みたいな事書いてたら伝わるもんも伝わらないでしょう。

文章1つとってみても、作る作品スタイル、ひいては来店なさるお客様に関わってくる。

そういった「表現」を見てお客様は来店なさっているわけですから、そういった「軸」がぶれたら本末転倒。

トレンドキーワード、例えば昨年とかだったら…

「エフォートレス」だとか「ジェンダーレス」みたいなものに感化されすぎると、自分らしさが損なわれて作りたいものに歪みが生まれたりしない?

別にみんなが「トレンド」追ってるわけじゃないよ。

そもそもの自分「らしさ」を作るのが大事なんじゃないの?

そんな話を。

考えまくる某女史。

明確に…

「こういう”女(ひと)”が好きなんです!」

と言えるものがあったら表現(作品撮りとか)には上達めっちゃ早いと思うけどなぁ。

と…

僕は…

「木村部」

というアシスタント向けの特別練習会ではそういう教え方してるかも。

「好きなものをやりすぎなくらい。見てる人に一目でわかるくらいのイメージ像を」

そんな感じ。

いや、それで最初下手でも力加減わかってくるでしょう。と…

何より楽しいしね。

楽しむのが1番だと思います。

model 榎本まなみさん photo 木村さん hairmake 今西 #作品撮り #木村部 #LOVEST aoyama by air

A photo posted by 今西 優作 【air/LOVEST】 (@air_imanishi) on

みんなどんどん上手くなってると思いますよ。

基礎技術はその後でもいんじゃね?

思いっきりまずは楽しむ事から。なんで美容師になったのか考える事からスタートすれば…

貴方はいかがですか?

明確に好きな女性像や目指しているものを言葉でも表現できますか?

もしや行き詰まっていたりする場面があればその辺から一度考えてみるのも1つのヒントになるかもしれませんね。

Category : コラム