2016.2.14
美容室での良いと思われているサービス。それが果たしてそうなのか?と思う思考
色んな店舗を回り、色んな人、色んな環境を見させて頂いています。
それって最初は物怖じしたものの、とってもラッキーな事でもあり、自分の人生においてもかけがえのない時間でもあると思っています。
僕はこういうところで感じたり、得たりした情報を共有する事が仕事なわけで非常にフラットな感性が求められると思っています。
美容室に来店して思っている事を面と向かって言えている人は何%だろう?
とかってことも思っていて、その地、その場所によって違った雰囲気の方がいらっしゃって、僕はこういったスタンスですから…
「土地があまり関係ない」タイプなわけなんですが、色んな模様を垣間見る事があります。
そんな中で…
「ヘアカタログ」
という所には最近注目する事が多いです。
ヘアカタログを使ってカウンセリングをする事は来店客が求めているのかな?
これって本当に別に否定するつもりも何もなく、セオリー的な部分も感じていて、お客様に対しての指標を示すには最適なもの、そしてゴール地点を定めやすいわけなんですが…
ゴールを先に見たいと思っていない時代
そう。ゴールを先に知っておきたいという風に感じていない時代といいますか…
「よくわかんないなぁ。自分の事」
と思っているのではないか?と思われる人が多くなってきているのでは?なんて思っています。
プラスするサービスが果たして有効か?
近年の在り方を見ていると…
「常に足す」
というサービスが多くなっている様に思います。
カウンセリング、接客、技術、リラクゼーションまで…
それって、絶対的に「お客様にとって良いもの」と信じて美容師は取り組んでいる様に思っていますが、その辺の温度っていうものが果たして正しいのかは正解など見えません。
僕はほっといて欲しいし、任せたい人。
僕は何でもそうなんですが、過剰接客が苦手なんですよ。
毎日タクシーにのれば外食もする。
そういった中でどんどん接客スタイルの変遷を見ていますが、大体の場合、プラスを作る。
「ただほっといて欲しい」
そういう空気感も確実にあったりする。
そういった意味で、たまたま若手スタイリストが「ヘアカタログをマストでカウンセリングをしている」のを見て問うてみたりしたんです。
全然否定するつもりはありません。
それが絶対的にいいと思っているわけですから。
んでもそういった部分の「空気」
「もしかしたら嫌だよ?」
みたいなこともあり得るかもしれないからです。
僕はすぐ聞く人。
そう。僕って単純なんですよ。
めっちゃアウトプット型の様に言われるんですが、心外です。
どちらかというと「受信」なんですよ。
ストレートに聞く。
聞きにくい事を。
それって自分が何するにしても正しいと思ってないからです。
そういう件に関しても聞いてみた。
美容室のカウンセリングについての質問です。
ヘアカタログなどを見てカウンセリングしたいと思いますか?
— 木村直人【air/LOVEST】 (@air_kimura) February 14, 2016
おお。マジか。
(変動するとは思うけど投票しないと結果見れないのでキャプっておきます。)
正味…
「70%近くの人はヘアカタログを見せられた所で、まかせる、いらん、そして…”そうならんし”」
と思っているという投票に。
もちろんこれが全てではないし情報のひとつですが…
「なんでもプラスすればいいってもんでもないという選択肢」
ってものは生まれますよね。
僕はいつもそうしてきている”つもり”ではあります。
んでも「よい!」と思われるサービスがもしや違うのかも?
みたいな思考はいつももっておいてもいいのかも?というのは常に思っています。
もう1ついうとエピソードで…
集客をするにあたって”作品撮りして〜”というワード
なんかそういう話をしていると「作品撮り」をして集客するという思考をもつ人も多い様に思っていて、取り組み自体はスキルアップになるので素敵ですが、それすらも時代のベクトルからはずれていると思っています。
作品=結果
作品っていうのはいわゆる「ゴール地点」なわけで、上記のヘアカタログに関しての質問の様に、「いらん」と思っている人も多数の中でビジュアルだけで見せて来店に繋げるのなんてめちゃめちゃハードル高いです。
それよりもよっぽど「親近感や思想」でもアウトプットしていた方がマシです。
結果を提示し、その完成度にこだわる事や美容師としてのプライオリティを追うことは大事ですが、時代の流れは見ていくべきだとは思います。
僕は…
「ビジュアルは保存しておいて切って欲しい人に見せる時代」
と思っていて、作った作品は皆保存し、自分が切って欲しい人間性、タイプの美容師さんの元にいくんだろうと思っています。
だから僕はこういう事も書くのです。
「こういう事が書ける、こういう考えだ。だから行こう」
そういう風に思ってくれる人も多いからです。
なので自分の作品でなく人の作品を保存し、こうしたければ見せる。
んでも大多数はヘアカタログでカウンセリングしようがしまいが、作品撮りしようがしまいがあまり関係なく、思想ややっている事で判断し、髪を委ねてくださる方も多いと思っています。
何が正解なんてわからない。でもいつも「何故?」を考える事。
本や、ブログなどで沢山の情報が仕入れられ常に「プラス」していく仕事が増えている様に思います。
んでももしかしたらそれが…
「野暮になっているケース」
や…
「果たして望んでいるものかどうか?」
はわからない時代なのでは?と感じている今日です。
そういってこういう事を書いていて「自分はどうなんだ?」と自問しているのが今です。
でもそれを考え”続ける”のが大事なのかな?と思っています。
Category : コラム