Naoto Kimura

2014.10.17

貴方でなくてはダメなのです

最近……

スタッフに作った作品を見せてもらいアドバイスを求められたり…

ソーシャル上でも…

「どうしてモデルさんがそんないい顔してくれるんですか?」

と言われたりします。

特にスタッフの時にはシビアに結構酷い事言ってます。

「君の作品としてそのモデルさんでよかったの?」

スタッフの顔は基本「???」です。

スタッフ「僕はいいと思ったんですけどね。」

今日はそんなお話。

僕は基本的に自分で撮る作品。

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には……

「モデルさんにめちゃこだわって」ます。

もちろん一般誌でもそうです。

自分は「作品撮り」や「撮影」というものに関しては………

「いかに自分のイメージに近づけられるのか?」

というものが最も大事なのです。

自分には確固たる自分の好きな女性像。

というものが存在しているわけです。

その表現をするにあたってその土台というものになる「モデルさん」というものはかなり重要なのです。

いつもスタッフの作品を見せてもらうと……

「この人だからそのヘアスタイルになった」

という感覚をあまり感じません。

どちらかというとスケジュールを先行したり、連絡をアシスタント任せになってしまったり……

そんな感覚で「自分の作品」と呼べるものが出来ると思っていません。

そう、自分が作品作ったりする時は…

「そのモデルさんでないとダメなのです」

自分のイメージの枠にはまらない人で撮影をする時は全くテンションが上がりません。

従って内容も全くいいものになりません。

もちろん逆もあると思います。

「自分の思ったのと違うものをよく作るのが上手い人なんじゃないの?」

もちろんそれもあると思います。

が!!

作る時は全くもってテンションが違います。

なので基本的に自分が「うお!この方!」と思った時は自分でお願いに参上します。

ソーシャル上でも平気で自分でメッセージします。

基本的に内容ちゃんとしてたら疑われた事すらありません。

逆に驚かれて快諾してくださる方がほとんどです。

僕ってそういうのをとても大事にします。

恐らくそういった気持ちというやつは相手にも伝わると思うんですよねぇ。

そしてとにかく私はわがままです。

空気はもちろん読みますが、大半の場合……

「切ったり、染めたり」していないと気がすみません。

スタイリングだけでは到底自分の作品とは呼べず自分に対しても許せないからです。
(最初の段階ではテストシュートしてみることもある)

スタッフにアドバイスを求められると……

「いっちゃえよ。切っちゃえよ。」

と平気で言います。

スタッフは大概渋い顔をしています。

そんだけ今ってそういう文化になったんでしょうね。

かつて自分がまだ若手(今もかもだけど…)の頃には尊敬する先輩にめっちゃ言われました。

「自分で切れよ」

と……

僕はその先輩の言葉が忘れられないですね。

今も凄く心に残っています。

雑誌の撮影する時も、かつてのライターさん方にはめちゃしごかれました。

「自分で仕込みしないなんて!」

そういう言葉も今でも凄く心に残っています。

撮影現場に行き、仕込み不足でサロンに戻された事もあります。

「あの時とは違うんです」

そう言ってしまえばそこまでなんですが、それって自分の美容師としての本質を作ってくれた最も大事なエッセンス。

そういう気持ちをもって創る事。

そしてモデルさんに対しても思いいれを持つこと。

自分がめちゃ大事にしてきた要素なのでね。

恐らく変わらず伝えていくと思います。

だからいつも聞くのです。

「貴方の作品のモデルさんはその方でいいのか?」

と……

「イメージできてますか?自分の作品と呼べますか?」

と……

「貴方でなくてはダメなのです」

そんな想いを伝えよう。

そして作ろう。
自分の表現を。

さすればきっと。もっと伝わるから。

Category : コラム