Naoto Kimura

2016.2.27

「ホットペッパービューティーを使わないで〇〇」という話。

あ、決して釣ってません。

「ホットペッパービューティーを使わないで〇〇できる」

「ホットペッパービューティーを使わないでくれ!」

とかって記事ではありませんのでご容赦を。

最近”脱ホットペッパー”という記事がにわかにホット。

そう、ちょいちょいそういった記事を目にしたりするのと、割と反響が大きいのでは?なんて思ったりしていました。

そういった事に興味があるんだなぁ。とぼんやり思ってググッてみた。

あー。なるほどー。

面白いなー。

”脱ホットペッパービューティー”した方がいいのか?

ここからは僕は13店舗のウェブを見る人間、そして、非常に個人の見解になるのですが。

僕個人の考え方は…

否!です。

ただし…

「個人店、小規模サロンは除きます(1〜3店舗クラス)」

その辺に関しては後で理由を述べてみたいと思いますが、なぜ「否」か?

答えは簡単。

”バランスがいい”からです。

意味がわかりませんよね。

どうやってもスタイリスト個人で差が出る

そう。売り上げというものはシビアなもんなんですよねぇ。

どうしても指名されるされない人

が出てきます。

自分で頑張れよ!個人発信だ!ブランディングだ!

いやいや、そうなんですけれどもですね。

自分で「集客」というものができる人ばかりだったら無敵ですよ。そんなの。

・圧倒的技術

・圧倒的接客

・圧倒的努力

・圧倒的リテラシー

・圧倒的継続性

こんな感じで備わってさえいればホットペッパーなど全くもって必要ありません。

当たり前ですよね。

「スタッフ全員がそうなりえるか?」

と、いうと違うと思うんですよ。

モチベーションから行動力、体力、考え方。

みんなまるで違います。

上記の圧倒的感を全員が行える様な状況は極めて難しいです。

そう。規模が大きくなればなるほど。

「だから個人店や小規模サロン(1〜3店舗くらい)なら脱ホットペッパーは可能」

という風になるわけです。充分目の届く範囲で教育、育成ができる上に、他をあまり見てどうこう思う事もあまりないので。

店舗拡大するのであれば確実に必要です。

統制を取らなければ集客が叶わない。

しかも上下がついてしまうこのシビアな世の中で、記事書いて彼是。シェアして彼是。ツイートで彼是。という事自体が無理な人もいますし、またそういったシステムを導入する事で少しでも、その差を改善できる事にもなり得る。(個人発信で集客ができる様な人はそもそも使う必要がないです)

そう。

ウェブ、ソーシャルが苦手でもチャンスがある。

ヘアスタイルを作る事は仕事としての使命ですし、作るのすら嫌なら辞めるでしょう。というのは容易に想像できるできると思いますが、「髪を作って投稿」とかなら別にできると思います。

それでいて、やる事をきちんとやれば結果に1番なりやすいのが「ホットペッパービューティー」です。

しかも次々とインフラを抑え、また広告力も申し分なく、きちんと結果に導ける素晴らしいシステムだと思っています。

対価を支払うのは当然です。

なので「やめる」を検討する場合はかなり慎重な考えが必要な様に思います。

個人発信を頑張ればやめられる。という考えは危険

個人発信、ブランディング。という言葉が美容師界に叫ばれて久しいですが、本当にこれも「向き不向き」があります。

向いてない人がやみくもにやり、低いリテラシーで披露していたり、またそれをやるが為に本業がおろそかになってしまうケースは多々あります。

個人発信ができるっていうのは一種の才能なのです。

その辺は「全員に当てはまるとは限りません。」なので…

大きくなればなるほど、幅の広がる”人間性”というものをバランスよく網羅する必要がある

というわけでして、僕の見解としては「”脱ホットペッパー”した方がいいの?」と問われたら「否」

と答えるわけです。

近年の「個人発信!ブランディングだー!」という思想もわからなくもありませんが、それを前面に押し出しすぎて逆に「本来優秀かもしれない美容師を壊す事もある」という風に思っておいてもいいかもしれません。

サロン自体がホットペッパー系ポータルサイトに投資してくれるなんてのは正に神ですし、ありがたい。

だが、それがあるが故にダメになる人も、逆に「活きる人」もいる。

そういう見方をした方が建設的かと。

僕がこういう人なので「やめた方がいいよー。」なんて言いそうに見えてそうだったので理由を書いてみました。

ただ…

圧倒的にホットペッパーを上位表示させすぎのケースは多々見受けられる

別の仕事で美容師さんのプロフィールを集める仕事があって検索の鬼になっていた時思った事。

大体、「名前打ち込んで検索したらホットペッパーが1位表示の場合が多い」


(こんな感じ。僕は2ページ目です)

これはよくないなぁと思いました。

なんでかっていうと…

例えば「紹介」でそのサロンに行こうと思ったらホットペッパーを経由する

からです。

だって1番上に表示されてんだから当然見ます。

twitterで【投票機能】が実装されてるので、美容室にまつわる聞きにくい事を聞いてみたので共有しとく。

(ネットでアンケートをとった。”紹介されたとしてもその担当者をネットで検索しますか?”と)

(上記事より)

なんと「する。86%」

ホットペッパーからの来店は施術料金に伴う手数料もかかり、自分が大事にしている「紹介」の方までホットペッパーを経由していただく必要は全くありません。

なので…


(自分のリアル検索順位)

(俄然下まで自分のオウンドメディア類がメイン)

オウンドメディアをちゃんと使う必要がある。

という事です。(オウンドメディア…代表的なのはサロンホームページ)

そうやってオウンドメディアアクセスを集めておくと…


(スタッフのを使わせてもらおう。ラベスト青山の杉崎さん。)

ホットペッパーをガツガツ稼動させていてもサロンホームページが上にくる!!!

彼はホットペッパーもすごく稼動させてくれている1人ですが、ブログの次にサロンホームページ。

んでホットペッパー。の表示順位ね。

基本的に上の方が押されやすい。

当たり前ですが、検索した場合、上の方が優良と判断されやすいですから、少なからず…

「杉崎さんという人を紹介された→調べた→ホットペッパー(手数料かかる)」

というルート自体は防ぎやすくなるでしょう。

せっかくスタッフが接客頑張って得たもの。

守りたいですよね。

だからこそのオウンドメディア稼動


(airのコンテンツ群)

勘違いされやすいのですが、オウンドメディアのコンテンツに関しては「集客」と解釈しやすいですが、主導している僕としては目的地が違います。

ホットペッパーを上手に活用する為

という理由が1番大きいのです。

すなわち「SEO対策」という事ですね。

人力により、オウンドメディアが強まれば、必然的に上位にきやすい。

スタッフも安心してホットペッパーも頑張れる。

紹介の方はきちんとホームページを閲覧し来店していただける…

そんなのが理想形ではありませんか。

だからきちんと”適切に活用”

プランを上げ下げするもよし、稼動で推移を研究するもよし。

そういった判断をする人はかなり価値が高いと言えます。

ここで初めて「個人力」というものがでる。

(名前だけおいてる僕のページ。ここから予約はできません)

検索流入から→ホットペッパー→予約できない→けど、サロンの情報は回遊→アクセスアップとセカンドチャンス→結果オウンドで電話予約

みたいな形は非常に多く見られ、僕はホットペッパーを活用する必要はないので名前だけおき、アクセスアップした上で、サロン情報を回遊してくれれば…

『air-GINZA tower』起きたてガーリーショート:L000616932|エアーギンザタワー(airGINZA tower)のヘアカタログ|ホットペッパービューティー

http://beauty.hotpepper.jp/smartphone/slnH000241574/style/L000616932.html#styleHeadline

(2年以上、ショート部門で不動のランキング上位だった作品。でも僕の予約は承れない)

また、流入経路は様々で検索2ページ目でも「ホットペッパーをみて」という方が多い様に、それくらいライフスタイルに浸透しているホットペッパー。

美容師→ホットペッパー流入。ではなく、ホットペッパー→美容室流入。

を考えられるのは正に個人力のなせる技です。

そういった活用の仕方というのもあるぞ。と…

そういった意味も含めてまだまだ奥が深いポータルサイト。

そして「ホットペッパービューティー」

安易にやめるという判定。大丈夫ですか?

やめればやめるほど残ったサロンはチャンス。

また、色んなハードルもありますし、全体を見通しながら取り組むリテラシーが求められるのかもしれません。

僕はこれを書いて何がしたかったのでしょうか。

ただ、世論を見ているとそれくらい…

「個人発信」に傾倒しつつあって「ホットペッパー悪」みたいな感じが見えてしまった部分もあり思わず書いてみました。

共存したり、はたまた、きちんと使いより優秀なサービスにしたいという思いはリクルートライフスタイルの営業の方からはいつも感じています。

解釈リテラシー、表現リテラシーを美容師が鍛える局面にきているのかもしれませんね。

(有料noteで書けばよかったぜ…)

Category : コラム