Naoto Kimura

2017.1.3

終わった瞬間からなぜか反省。こうしてまた拓かれるもの

新年を迎えて3日目。

元旦、2日と何もせずダラダラすごし、3日の今日も朝からクイッと。

こういう過ごし方が恒例となっています。

大体3日くらいから少し動き出し、今年の課題をまとめたり、気力を高めたり。

12月というのは本当に消耗も激しく、なんだけど終わった後じーんとくる身体と反比例してよかった事、悪かった事が目まぐるしく。

新年じっとしていると昂りを感じていくものです。

もう、今年も始まったんですね。

ぼんやりと振り返る記憶

昨年は…

武道館でヘアショーさせていただいたり…

携わったプロダクトの発売。そして高い評価をいただき…

ほぼ、上半期で1年分くらいの仕事をしたと自分の中で割り切り、下半期は地下に潜るかの様にほとんど何もしてませんでした。

まだまだと言われるかもですが、だんだんとペース配分が重要な年齢になってきていて、そのカロリー采配も大事だと思うんですよね。

年中、惰性で仕事をしているとクオリティも落ちる。

昨年はやっている事が多すぎて、そのタスクを消化しつつ、できるだけ絞ったものをしっかりと磨いていく事。

「できるんやろ」と判断されればどんどん乗ってきてしまうのが常と言えると思いますが、そこは回避していかないとやっている事の水準が下がる。

それは避けたかった。

美容師としてサロンワークをこなし、セミナー、ブログ、オンラインサロン、プロダクト開発、発売からの販促、EC、会社のオウンドメディア関連…

くらいにまとめ、撮影、セミナー依頼に関しては大多数をお断りせねばならない現状もあった。

依頼をいただける事は光栄な事であり、非常にありがたい気持ちはあるものの、そこにリソースを割いてしまっては昨年度の上半期に話題を呼べた商品や現実の数字としては反映されなかったであろう。

昨年は「自分のリソースコントロール」というところに重きを置いていた。

12月は駆け抜ける。美容師として

下半期に貯めていたエネルギーの解放は12月に。

美容師として絶対に外してはいけない所は12月であると位置付けている。

これは、両親の影響も大きいが幼少期から仕事を見て、忙しそうで相手にされない事が嫌いであったものの、人に対して貢献する姿勢を学んだり、「これが美容師なんだよね」みたいなものがあって、現在所属している会社でも12月に懸ける脈々としたものがあり、何よりも「美しく年を越していただく」という使命感にもよるもので、まともに1人で自立した生活を送れる様な美容師になるのが30すぎで遅すぎた私も、ずっと意識していた月である。

年間通してもっておくべき意識なのは当然の事なんだが、ある種「隠れギア」というか、12月にしか出現しない「第6速」みたいなものがあると思っている。

(2016 12/31の夜に副社長からもらったLINE)

社内でもその第6速に期待感も大きい。

ただ、そのハードルは高すぎてLINEをもらった瞬間吹いたが…

「いちさんくらい?」

というのは「売り上げ1300万くらいいってんだよね?」

という確認だ。

もちろんいくわけがない。

いくわけないんだが…

「君はそれくらいできるんでしょ?」

という期待メッセージだと受け止めている。

こうして、自分はもちろんだが社内を鼓舞したり、お世話になった方への恩返し的な部分もある。

「自分の成長を見てもらう場面」でもあるのだ。

そうしてまた次年度に繋げてゆく事のできる材料を手に入れる事ができる。

そんな月でもある。

(終わった頃には死んでいた…)

(毎月、飲みにいっては社内体制を話し、最もお世話になっているであろう副社長。年が終われば挨拶に向かうのが儀式みたいなもの)

数字はひけらかすものではないという自覚。されど大きな意味があるからあえて言うべきものでもあるもの

家に帰ると妻がサプライズでこんなものを用意してくれていた。

ここ3年は12月に総売上1000万以上が出ている。

昨年は「1200万円」を越す結果となった。

ウチの基準値は税抜き表記で技術売り上げも物販売り上げも含まれる。

サロンによって数字解釈は違うと思うが、そのサロンで定められているものでの評価値に対して追いかけていくものだと考えている。

物販は…

とかなんていう理論もわからないものではないが、僕にとってはとても重要な役割を果たしているし、何より美容師の価値を上げていける材料の一つになりえると考えている。

技術売り上げだけで美容師の年収底上げは不可能であるし、多くの人間を抱えてそこに差も出れば、技術売り上げだけで物事を考えてしまっては非常にコストも高く、現実恒久的に豊かなサロン運営をしていく事は不可能であろう。

流動的すぎる。

なのでリスクをとれる報酬スタイルが作れていないのが現状であるし、評価の幅を広げる事が建設的であると考えている。

そして、そういった中で数字というものが現れてくる。

3年ほど1000万以上という月額数字を上げてきたからこそ言ってみようと思うが…

「数字にはこだわるべきだが、その数字に執着するのはくだらない」

美容師の力量を測る上で材料として上げられやすい「数字」

もちろん大事な要素の一つではあるが、技売りだろうがそういった数字に支配されるのはくだらない。

凄さを示す指標にはなり得ないというのが僕の考え方。

所詮1馬力の限界はこんなもんなんですよ。

諸々の部分含めて算出すれば年商で1億円は越えているであろう自分の数字を鑑みても自分という人間の底はこんなもんなのか…

と思ってしまう。

そういったものを乗り越えていくには、1馬力で物事を考えず、会社と仲間と…

そして、何よりお客様が喜んでいただけるものを創造してゆく事が大事なんであると考える。

綺麗事だけをいうつもりはないが、今年に関しては美容師という職業を一括りにして言わせてもらうと…

「脱皮すること」

か必要な様に思う。

個人売り上げ、集客、生産性…

様々なサロン要素があるが、その大多数は社会に関しては何の関連性のないものであり、業界として更に発展させてゆくには…

時代の流れについてゆくこと、社会性を養うこと、共闘する事、そしてそれを具現化し表現してゆく事なのではないだろうか?

そんな風に思う。

髪を切り、美しくする事が我々の使命。

その使命をより発展させたものを表現できる様な自分になりたい。

狭い範囲の中でもがく事も大事だが、これから志し、より発展したものを若い人達に提示していく作業も大切な様に思う。

僕がなぜこの仕事をずっとやっているのか?というと…

「美容師はカッコいい」

というのが前提にある。

自分の中での「カッコいい」はなんであろうか。

それを体現できる1年にしたい。

終わった瞬間から思ってしまう感想。

そして反省。

だが、それがなければ発展などないであろうし、尊敬している方からの言葉でとても感慨深いものがある。

「あなたがやっている事が正しければ必ず結果になる。間違っていれば結果にはならない」

至極当たり前と思うが、意外とそこからは目を背けがちだ。

また今年もそういった信念の元に、答えを出せる1年にしていこうと思う。

Category : コラム