2016.5.2
【お客様が増えない!】もし自分が若手スタイリストだったらどうするか?
こんな話をよく内外問わず質問されるんですよ。
うーむ。今25歳くらいだったらどうしてるかなぁ?
そんなイメージをしてみる…
うーん。そうだなぁ。
とりあえず「発信」なんてものは当たり前領域として割愛させていただきます。
「フリー」というものが絶滅寸前の今日
そう、今時「指名しないで美容室に行く」みたいなリスキーな事はお客様側もあまりしないだろうし、そこをあてにするのも間違ってんなー。と自分では判断するだろうからまず考えるのは…
「選ばれやすい切り口」を定める事から始める
そう、指名されなきゃいけないわけですから、そういった指名される要素というものをまずは定めるかな?
「オールマイティ」とかってのは聞こえはいいですが、実質不透明すぎて選ばれる要素に欠けているし、またそういう幅で選ぶ人も少なくなっている様に思う。
「カット」ならひたすらカットスタイルを極めに入るし、パーマカラーなどならまた然り。
今日の美容事情を見ているとイマジネーションが沸くのが、「トリートメント」かな?
この大ヘアケア時代にあって、トリートメントを否定する美容師さんは結構いるのだが、僕ならそれを逆手にとってトリートメントを極めまくるかも?
それくらいヘアケアに対しての関心は高いと思っています。
割と少ないのは何故なんだろう?
僕なら極めまくるかもなー。と…
答えは簡単敵が少ない。
んでもそこに需要がある。
逃す理由はない。ヘアケアを中心にそれにあった在宅ヘアケア類、ドライヤーなどのアイテム類を極めまくり、信頼感のある美容師さんになりたいと思ってしまうかも?
開き直る。あえて高額設定
良いものにはそれに見合った料金を躊躇なく支払っていただけている様な雰囲気を感じている今日。
なんだけど業界としては自信がなく値下げ、クーポン、割引などによる価格破壊。
何故そうなった?むしろ逆の時代に突入していると思うんだが…
「美容師が自信がない時代」になっていると思うので、切り口定めたら徹底的にこだわりまくって全然躊躇なく高額なメニューに設定するかも?
そりゃあそうでしょう。「自信がある」んだから。
時代はそういうのを求めていると僕は思っている。
なので若手だとしても、俄然強気な値段設定にするだろう。
(上記仮定として)「トリートメント 20000円〜」みたいな。
ちなみに今僕は雇われ美容師ですが、代表と同じ価格。更に上げる様なプレゼンテーションを考えている。
当たり前です。
「自信がある」んですから。
それくらい血反吐吐く様な思いをして努力してきたんです。美容に対して。
そういった背景は実際雰囲気にも出ると思うし、安心感にも繋がると思っている。
新規なんてそんな来るわけないんだから時間を有効に
9時間くらいサロンワークしてるわけだし、新規指名でバカスカ来店してもらえる時代でもないわけだからとことん時間を有効利用する事を考えると思う。
本気で「2時間に1人」とか。
とにかく1人を大事にする。
一極集中で4.5人やって後の5時間ヒマみたいなスタンスは絶対とらないかも?
1人新規指名されたら「ウォッシャー!」
バリバリにメンテナンスしますぜー!(トリートメントが切り口だと仮定してね)
ビカビカにした上にきちんとした適正料金を頂く。
しかもヒマしてない(お客様ゼロ状態の時間はない)わけだからヘルプとかで無駄にカロリーを消費することもあまりないだろう(ある程度気遣われるとは思う)
売り上げが上がった後にはアシスタントにも徹底的にマインドを植え付ける。
これは今自分自身もやっている事。
出来ないレベルなのに一時の時間で数名の顧客を抱え、パフォーマンス低下、ましてやアシスタントにマインドも伝わってないレベルで入客させるほど愚かしい事はないと考える。
今の時代では一生壁を越える事は出来ないだろう。
本質が求められている時代なのだ。
時代の空気が読めてない人にはならない様に努めるかも?
”紹介”ってそこからなのではないか?
よく、お客様を増やす方法論として取り沙汰される「紹介」
紹介って本質的に「いい」と思われなければされんだろ。と考えるわけでして、それに先立ったものがないと発生しない。
すなわち「とことん良くなきゃだめ」と考える方が建設的でしょう。
人柄ももちろんだけど飛び抜けていいものがない人を紹介するか?
飲食店でも同じだし、焼肉屋にある「A5」。昔は全く聞かなかったが今ポピュラーなのはそういった「飛び抜けたというブランディング」が成された上に伝播してるんだと思う。
「俺のうんたら」も同じ様に思う。飛び抜けた様なものを感じるからだ。
んでも実際行ってみて良くなければ人には紹介しない。
だから結局「中身」なわけだからワンメニューだけでもとことん極まったものを考え、昇華していく作業に入るだろう。
「トリートメントはここがいいよ」
そうなった時に始めて「紹介される」わけだから順番が違う模様が多い様に思う。
僕はヘアカラーが好きなので他に手が回らない事はアシスタントに任せるがヘアカラーだけはいかなる時も任せない。
それが「こだわり」だからだ。
もし「トリートメント」に設定していたら、普段アシスタントが行う事も多いトリートメントも全て自分でやるだろう。
だって「こだわって」いるのだから。
そう。”順番が違う”
大体みんなの悩みで言われるのが…
「発信!自己ブランディング!」
みたいなのが出来ない!わからない!みたいなのを聞いていて違和感をめちゃめちゃ感じていたのだが、出来るわけがない。
そりゃそうだ。
「何もない」
んだから。
「良きものを広く知ってもらう為に発信」があるのに何もないものを発信しようとしても無理だわ。普通に考えて。
だから順番が違う。
中身そのものに局地的にでも「めちゃめちゃ好きなもの、自信があるもの」を作らないと無理だし、継続する事も人の興味も引く事はない。
「紹介」と同じ原理ね。
”芸能人ブランディング”などにも同じ事が言える
たまに指摘されるのだが、「芸能人の顧客が多いですね」とか「ブランディングに寄与していますね」みたいな言葉もよく投げられるのだが、これも順番が全く違うし、本当にそう思ってる人は実際、お客様は増えないだろう。
順番を守り、こだわってきたものがあり、それがどこかにピックアップされ広がり、繋がっただけに過ぎない。
僕の場合は「ヘアカラー」なわけで、そういった「こだわり」が勝手に広がり、そこから「紹介」され増えていったに過ぎない。
分析の順番を間違えている人が多い。
まずはこだわっていますか?
やっていった暁には…
カラー剤まで作ってしまう様になるわけで、しかも自分の力量を判断し、利益やどうこうなども考えず、色んな人を巻き込み、シナジーまでも考える。
僕が思う「本質的に業界を盛り上げる」というのはこういう事だと思っている。
自分が云々ではなく、ベストパフォーマンスを出せる方程式を考える事。
そして巻き込む事。
そして頼る事。
そうなってできるもののパワーというのは果てしない。
そういう思考も若いうちからあると強いと思う。
おっと脱線してしまいましたが…
そもそも”好き”ですか?
口ではよく聞くのだが、行動が伴わない人は非常に多い。
「そもそも技術好きなのかな?」
と思ってしまう事もしばしばだ。
冷静に見るとそういった分析に帰結する。
根本的にスタートラインであるはずの順番だ。
まずはそこを見直し、「好きのパワーを増幅させる。誰もたどり着けない領域に」
それがアドバイスできる一番の言葉なのかもしれない。
そしたらそこで順番が見えてくるのかもしれないよ。と…
最後に…
時代の空気を読む事は大切
古い事を守る事はもちろん大事なのだが、そこに縛られ時代の空気を感じられていない場合も多い様に思う。
時代は常に動いているのだ。
なので大事なのは「発信ではなく、受信」という事であり、また「発信」に縛られる人々も多く出てきている様に思う。
「受信をしていない発信に人は共感しない」
全ては美容技術と同じ様に、空気を感じる事もまた、そういった世の中の風潮を嗅ぎ取る嗅覚も、全て「受信」からイマジネーションは生まれる。
これも順番の話。
だからもしかしたら考えている事のほとんどが…
「順番が逆なのかもしれないよ?」
と…
僕が最近若手の子に伝えるフレーズは…
「常に自分を疑え」
自分を疑いながら過ごしていたら発展する事も、空気を感じる事もできる体質になれる気がする。
そういった体質作りを目指し取り組んでいくのではないか?
そんな木村直人「25歳だったら…」の妄想。
楽しんで頂けましたか?
こうしてモノを書くという事も「こだわって」いる事の1つなんですよ。ふふふ。
Category : コラム