Naoto Kimura

2017.1.29

練習しろって言わない

僕にはアシスタントがいるのですが、昨日撮影しているのを見てふと思った。

「そういやここ数年”練習しろ”って言ってない」

と…

昔はよく言ってましたが、ここ数年で全く言わなくなってしまった。

いや、別にした方がもちろんよいと思うのだが、それを言うことによって逆効果になる気がして。

例えば母親に…

「勉強しなさい!」

と言われたら…

「うえー。めんどくせー。」

と思ってしまう様に。

特に僕は19歳という若い子を預けられている。

就業歴はサロンに入るまでないらしい。

学校生活の延長線上で社会に出て、そういう文言を述べてしまったら絶望してしまうのではないか?

そんな事まで考えたりする。

美容師という仕事は「好きになってナンボ」だと思っている。

自分自身がのめり込んだのは、もちろん社会人として身を立てていきたかったが、それ以上に創作することが楽しかったからだ。

創る事によって疑問も生まれたり、そこに対してクリアする材料を見つけ、それを補う為に練習ってものがある気がしている。

なので順番的にはまず好きになる事が大切なのではないだろうか?

その様に思う。

サロンも長く運営されると、本来あるべき主旨を見失う事も多々ある様に思う。

文化として成立し、意味がわからない状態で惰性の様に引き継がれているものも多いのではないだろうか?

あまり深く考えてはいなかったのだが、とにかく僕はあまり「練習しろ」という文言を発していない。

好きな時に帰り、休み、毎日を過ごす中で途中でハッと気付き、「やりたい!」と思った時にのめり込む時もあるのではないか?

そんな部分を期待してしまう。

まぁ、そんな時もないのかもしれないけどね。

自分は自分で律せよ。

時間は有限なり。

Category : コラム