2016.12.22
美容師にとってハサミは命だが、ハサミ屋にとっても命ではないの?
基本的に…
「ハサミの使い方が非常に雑」
な美容師です。
自覚しています。
切れればなんでもいい。
そんな感性です。
されど。
まぁ、19年もやっていて、もちろんハサミに懸ける想いみたいなのもあり、銘柄の選び方は特殊なわけなんですが、そういった選び方もひっくるめて気持ち的には大事なものなわけなんです。
特に僕は毎年買い換えるスタンスで、研ぎにも頻繁に出し、12月には「清める」意味でも買い換えしてたりとか…
まぁ、扱いは雑にしても守っている所もあるわけなんですよね。
基本的にハサミは訪問販売
美容師が使うハサミはどんな感じで流通しているかご存知ですか?
大体のケースが訪問販売です。
いきなり現れて、じっと座して待つ。
美容師が声かけして商いが始まる的な…
もちろんアポなしです。
どんな状況でも舞い降り、座し、忙しくても君臨しています。
中には「ウィッグ(よく美容師が練習する人形)」を営業やってるにもかかわらず、フロント前で取り出し…
「ほら切ってみて〜」
みたいな感じの人もいます。
営業中ですよ?
知らないお客様などはさぞ「何事や?あれは…」
みたいな感覚になって然るべきだとは用意に想像ができ、物売りとしての感度を上げるのであれば注意すべき項目である事請け合い。
僕が買っているハサミはそういうことをしない。という理由も購入理由として大きくあげられていました。
「いいハサミ使う前に、サロンのお客に迷惑かけてどうすんじゃ?」
簡単に思える事も普通ではないこの業界。
こういう部分の是正に関しては訴えていきたいところでもあります。
そういうものも絡まってか、僕が買っているハサミ屋さんは割と一本連絡くれます。
まぁ、毎年買ってるというところや、使っていたハサミはアシスタントにプレゼントし、ユーザーは増えますしそれなりの気遣いなのでしょうか。
研ぎに出していたハサミが戻ってきた
そんな最中、研ぎに出していたハサミが戻ってきました。
「21日にお伺いする予定です」
まぁ、かなりざっくりですが、入れてこないよりはマシです。
なんですが、僕の次の予定までには間に合ってませんでした。
アシスタントに渡しておきました
これ、前からちょいちょいあったのですが、僕がいなかった時は、研いだシザーをアシスタントやフロントに渡すなんて感じの事もあったりしました。
今回もそうなわけです。
いやま、自分もいなかったんでしょうがないなぁ。なんて思っていたんですが、そういうの普通にしててむしろいいの?
ハサミ屋にとってもハサミは命じゃないのか
そんな感じに思ってしまうんですよね。
ハサミでメシ食ってるのは変わらない。
てか、スタッフであろうと他人に預けるって感覚があまり理解できませんでした。
え?ハサミとかって人に預けるの?wみたいな。
その感性には正直不信感を抱きました。
え?ハサミだよね?え?
みたいな…
僕が仮に先輩からハサミ預かってたらプレッシャーで眠れません。
だってハサミですよ?
そういう感覚です。
しかも、受け取ったハサミはタオルにくるまれていたものの、裸で重ねてジャラッ。みたいな。
専属アシスタントを探して丁重に預からせるならまだしも、その辺にいた2年目アシスタントに渡すとか…
まだハサミの大事さとかも骨の髄まで沁み渡ってないようなキャリアの人に?
メールをもらってた僕は認識してましたが、案の定、翌日きても挨拶して自分から「ハサミは?」って声かけなければ忘れてるレベルですよ?w
その辺に関しては社内教育の見直しの重要性も感じましたが、にしても普通ハサミを人に預けんやろ〜。
大事なものという認識してて預けんのかいな。
その預けた子が落としたり、そのまま忘れてたりとかってリスクとか考えりは?
持ち主いなくて裸でハサミジャラッと渡して預けるの?
メールの一本いれるか、出直すのが普通だと思ってしまうのだが違うのだろうか…
僕がハサミ屋なら人には絶対預けないです。
そう思っといて然るべきだし、そういう神聖なものだから事、構え方が必要だと思うからです。
こういうエピソードを話して何が言いたいか?というと…
色んな事が”なあなあ”になっている事への危惧
であり、そういうものの本質は見失っちゃいけないとこなんじゃないかなぁ?
っていう感想論であり…
ハサミ屋、現場問わず自分らがメシ食わせてもらっているアイテムへの価値観をもう一度見直していいんじゃないの?
単純な自分論であります。
僕は間違っているのでしょうか?
美容師にとってもハサミは命。
ハサミ屋にとってもハサミは命。
そうなんじゃないのか?と…
忙しい12月に一人一人心込めて髪切ってます。
そういう月だからこそ思ってしまった話。
感覚がおかしいのですかね?僕は。
Category : コラム