Naoto Kimura

2017.11.4

皆、勘が鈍いんだよね。鬼太郎になれ。

筑波大助教、メディアアーティストの「落合陽一さん」をカット。

もう数年のお付き合いですね。

以前にも増した活躍ぶり。

特に僕は…

TDKのCMめちゃ好きでしたね。

彼の髪にまつわるエピソードで印象に残っているのはテレビ出演した時に…

「落合陽一は髪型が好きじゃない。もっとちゃんとしろ!」

みたいなコメを見た時に僕から…

「普通じゃない人に普通の髪ハメても仕方ないでしょ。極めてキモいくらいじゃないとキャラに負けますよ。全身ヨウジヤマモトだし。非凡な人に普通な髪提案してもつまらない人になる」

と言うような回答に象徴される人物像です。

んでも最近…

「なんかちょっと守っちゃってましたね」

と、もうちょっとエグい感じになってくるよう提案。

彼も承諾してまたなんかよくわからない感じを作りたいなと…

最初、友人に紹介していただいたんですが、僕は最初っから彼のエモーショナルさにただならぬものを感じていて、僕から…

「髪切りますよ」

と言ったくらい。

この人は絶対凄い人になるはずだ。と信じて疑ってなかったし、また、そういった人の髪を切る事で僕自身も高まり、お互いの相乗効果を得る。

これは過去の部分から見ても明らかだと思うが、大抵注目される前から髪を触っている人物が多いはずだ。

ある種センサーの様なものがピリリとくる。

「あ、この人は自分に合うな」

お客様も美容師を選ぶと思うが、美容師からお客様を選ぶ事もあるのだという事。

割とそういったもので自分のクリエイター魂にテコ入れしている事もある。

彼が1番最初来店した時にスタッフは誰も注目などしておらず、ある種異様な出で立ちである彼に驚いた人もいただろう。

「あの人は何者なんですか?」

僕は…

「ああ。これから世界的なアーティストになる人だよ」

と答えていた。

誰もピンときてはいなかった。

今日彼が来店し、お帰りになった後、まあまあキャリアのあるスタイリストの1人がこう言った。

「いやー。まじ落合さんが来てるって思うとゾクゾクしますね。興奮します」

と…

おまけに…

「どうして木村さんはそんな人と知り合う事が出来るのか?」

と…

スタッフなのでもちろん答えるのだが…

普通に…

「勘だ。」

とだけ。

「みんな鈍いんだよ。」

と…

「みな、有名になると”もてはやし”注目し、その様なリアクションになるが、その時点で鈍い。自分で判断があまりできていないからだよ。僕はすぐ”これはやばい”と思う。なので自分の顧客で活躍している人は多い」

と…

同時に僕は「もうすでにある」ものが好きではない。

自分の作るヘアスタイルによって、その人の未完成なピースが埋まり、後押しが出来るような美容師でありたいと思っている。

だからこそ、自分自身で”相性”というものも判断しているのだ。

「この人なら俺の最大のパフォーマンスを発揮できる」

そんな感覚はありませんか?

そしてそのようにきちんと人物を判断していますか?

アンテナはギュンギュンに張っておきましょう。

これも1つの美容室エピソードでした。

落合さんありがとうございましたー!

Category : コラム