Naoto Kimura

2017.3.25

僕に当てはまってもその人に当てはまるとは限らない。後輩に積極的には教えない理由

よく…

「どの様にして後輩に指導していますか?」

という質問があるのですが…

基本、”積極的には教えてません”

という風にお答えしています。

もちろん、決まっている範囲のものは教えますが、「これはね。こうなんだよ」みたいな感じで練習に割って入って教えたり、言われてもないのに見る様な事もしません。

んでもそういう感じだと世間的には…

「先輩が練習を見てくれない」

という退社理由にもなりうる様です。

そういう話もちらほらと。

なぜ僕はあまり見ようとしないのでしょうか?

「どうでもいいから?」

no.no

「見るのがだるい?」

no.no

「自分のことをしたいから?」

あ、それはちょっとあります。

僕が長年美容師をやっていて、その他出会ってきた人の話を聞いて思った事は…

その方法論は本人には適していたが、教えた人に適しているかはわからない

という事。

ベーシックな技術はもちろん大事で必要項目だとは思っていますが、そのベーシックですらフィットする材料であるか否か?はちょっと考えてしまいます。

僕が危惧するのは…

「これを教わった。できたからお客様が増える」と思ってしまう思考そのものが危険。

というところ。

僕は僕でそれなりに成果を上げてこれたかもしれないが、それは僕が僕なりに導き出してきた答えが単純に反映されたにすぎず、過去教わった事は断片的に踏襲してきたが、全てを反映はさせていない。

すなわち、限りなくオリジナルに近く、唯一無二のものであるという事。

もちろん決まった課題をクリアするという、ミッションとしての訓練は必要だと思っています。

反復、マインド。

そういったものの必要性は感じるが、集客論や、自分のヘアスタイル技術に関して積極的に教えても果たしてその本人のタメになるか?

そんな感じに思ってしまうわけです。

むしろマイナスになりえる事もあるのではないだろうか?

例えば僕のやってきた事を教えて、成果が出せるタイプの人はそもそも適性があったと思うんです。

考える事、発言に素直に納得していれば身体も動く。

が、しかし、それは自分のアイデンティティに沿っているからであり、結局のところオリジナルの様なものなんですよねぇ。

だから結局のところ何が言いたいか?というと…

自分で発想し、生み出す技術が必要なのではないか?

そんな感じに思うわけなんです。

願わくば、本当にわからない事は死ぬ気で想いもって聞いてほしいし、聞くからには素直にやりとげる。

これも技術。

土台ができて、お客様に入る様になったら、そこから発展させて自分にフィットするものを判断していく技術。

そして更にそれを昇華し、唯一無二のものにする技術。

そういったものを養うには、あまり積極的に教えない方が良い気がして。

正しいものは何なのかはわかりません。

ただ…

「教えない。触れないという事にも理由がある」

という事。

変に学生意識持ったままで取り組むのではなく、1人の自立した大人としてやり遂げる事。

そしてその意思とは、顔つきや行動からも分かる事。

なんでも行動には「理由」が存在していて、自分の理解の幅を広げる事。

僕は押し付けは嫌いなんです。

そんな思考になっているアラフォー。

自分に何が1番適していて、成果に繋がるのか?が各々見つかります様に。

Category : コラム