Naoto Kimura

2014.10.17

理由なんてない

よく…

髪の毛を切っててお客さんに言われる事なんですけど……

「髪の毛切りながら何考えてますか?」

今日はそんなお話。

リアルに何度も聞かれるんですけど、その度にいつも考えてみる。

「はて。俺何考えてるかなー?」って…

大概答える事はこうです。

「なーんも考えてないっすねー。」

これってもしかしたらお客さんにとってはショックな言葉なんだろうか…?

なんだけど、基本的に嘘がつけないタイプなので割と本心を答えます。

いや、すいません。

嘘つきました。

主に不謹慎な事(ジャンルは様々)を考えてるかもですね。

はは…。

すいません。

なんだろ?

髪切るのにそんなに理屈は必要か?

と思ってしまうワケなんですよ。

いつも美容師さんにも言われる事なんですけど…

「頭の中に展開図(カットの図解みたいなやつ)があるのですか?」

………………。。。

ないな。

では何を思うのだろう?

と思うと…

これ別に冗談じゃなく。

「手が勝手に動いている」

という表現の方が正しいかもしれない。

んーと。

正確には……

手から…

手にそのまま感覚が行っているという表現が1番しっくりくるだろうか……

様は脳みそを通してないんですよ。

なんだか。

最初に……

「あっ。こうしよう。」

って思ったら頭の中ではその途中のプロセスは全くないですね。

なんか、触って。

この左手の感覚が全部指示している。

みたいな。

カラーでも同じ事が言えますね。

右手でハケ持って塗ってたら……

左手が全部指示しているような……

この辺は……

こないだのこのエントリ、

「至高の芸」

に通づる部分があるかもですね。

あっ!!

考えてる事ある!あるかもしれない。

んでもそういう時は大概仕事も遅く、仕上がりもそんなしっくりいってないかもですね。

キレがないというか……

なんだか嘘みたいな本当の話。

なんでこうなったんでしょうね。

自分でもよくわかりません。

ずーっと美容師やってきて…

気づいたら突然そうなってましたね。

正直なとこ言うと多分辛かったんだと思います。

脳みそが。

あれこれ考えすぎて、変にリターンを意識しすぎたり、パフォーマンスにとらわれたり…

と……

追われる様な仕事をしてしまったり…

と……

気づいたらある日突然そういった感覚になってましたね。

なので正直カットとか教えるにはこれほど不向きな人もいないでしょう。

んでも、正直、本当に教わりたいか?

とも思ってしまうのです。

基礎ってもちろん大事なんだけど、とらわれすぎるのも自分の感性を押さえつけてしまうし…

勉強もしすぎればパンクもする。

一度、全部忘れて自分の感性を解放し、思うがままに創ってみる。

思うがままに切ってみる。

以外にそういった感じの方が良かったりする場合もあるかもしれません。

また思いたったらこういったお話も。

Category : コラム